UNI-SQUARE

あの人の「一点もの」
〜生きている証の小籠包ストーリー
~亡き父との思い出の切手集
~日本の美が宿る、400年前の茶碗

UNI-SIGHT 11月号の『UNI-SQUARE』は、世界14か国/地域で活躍しているUNIVA CAPITALグループ、そのNAKAMAたちの知られざるプライベートを紹介します。
皆さんには、自慢の逸品がありますか?もしくは、ご家族や友人との思い出がつまった大切なものを持っていますか?それってきっと、NAKAMAの数だけあると思います!今回は3名のNAKAMAが大切にしている「一点もの、逸品もの」をご紹介します。

ご協力いただいたのは、ユニヴァ・フュージョンの邵 唯佳(Shao Wei Jia, 通称Vicky )さん、UNIVA CPITAL Holdings Limited 取締役の佐野 敦彦(さの・あつひこ)さん、そしてUNIVA CAPITALグループ チーフ・ブランディング・オフィサーの朝倉昇誠(あさくら・しょうせい)さんです。


大切な人たちのために遺す、“幸せな今”という瞬間

Vickyさんの「一点もの」は、彼女が2021年3月に開設したInstagram「A Cute Soup Dumpling」です。中国出身のVickyさんが日本での暮らしの中で起こったこと、感じたこと、想ったことを赤裸々に漫画にしています。キュートな小籠包のキャラクターは彼女自身。そして米国出身の彼はホットドッグに欠かせないソーセージに扮して登場しています。開設から17ヶ月余りでフォロワーは約3200人。Instagram開設のきっかけをVickyさんにたずねました。

「コロナ禍や戦争など、想像を超える出来事が次々に起こっていますよね。ある時、ふと自分が突然死んでしまったら・・・ということを考えたんです。突然の別れに悲しみで途方にくれる人たちの顔が次々に思い浮かびました。そして、私を『可哀想』だと憐れむ人たちの姿も。でも、今私は日本で幸せに暮らしています。そんな私の日常の出来事や心の内を漫画で残せたら、私亡き後も家族や友達や、残された人たちは救われるし、私自身も“かわいそうな私”ではなくなります。そんな想いから始めたのがこの『A Cute Soup Dumpling』です」

自分が得意な絵で、大好きな小籠包に扮してユニークに日常を綴った背景には、Vickyさんの深い愛情や死生観があったとは思ってもみませんでした。なぜなら「A Cute Soup Dumpling」は見ていると心が温かくなるものや、クスッと笑ってしまうようなコンテンツだから。一体どのようにコンテンツを考えているのでしょうか。

「私は陰キャラなので、全てのコンテンツの入り口はネガティブなんです(笑)。それをお酒の力を借りながら、ほろ酔いの状態でポジティブや“おふざけ”に変換してから漫画にしています」

たとえば、結婚に踏み切れない彼氏へ気持ちを愚痴ではなく、今ある幸せにフォーカスしてポジティブなコンテンツに。「起こる大抵のことは笑ってやり過ごすのが一番」と笑うVickyさんの姿を見ていると「自称 陰キャラ」を疑いたくなるほど。リアルな世界ではなかなか言葉にしにくいことも、小籠包ならユニークに表現できると言います。「A Cute Soup Dumpling」は英語と日本語で発信しているので、NAKAMAの皆さんも是非フォローしてみてくださいね。

そんなVickyさんは優しい心の持ち主で、足が3本しかない保護犬Happyちゃんを2021年7月に家族として迎えました。人間に警戒心の強いHappyちゃんとの暮らしの中で、意外な感動と愛を体験したというVickyさん。休みの日にはHappyちゃんと一緒にベランダで美しい夕日と、Happyちゃんのために購入した3mを超す巨大な椰子の木を眺めるのがとっても幸せだと言います。VickyさんのInstagramアカウント@acutesoupdumpling

亡き父との “思い出”

年季の入った分厚い「切手アルバム」が佐野さんの「一点もの」です。当時(40年以上前)の日本の少年たちの間では切手収集がブーム。多くの小学生・中学生が郵便を送るためではなく、鑑賞するために切手を集めていたのだそうです。佐野少年が、勉強そっちのけでこの趣味に夢中になったのは、小学生の時。佐野さんのお父様の趣味が切手収集だったことが、きっかけでした。

「親父が高価な切手を買っている横で、自分のお小遣いで買える範囲の切手を買ってコレクションしていたんや! ほんま、懐かしいなー!」

中には戦前発行のもの、貴重な記念切手も。下世話な話、このコレクションを売れば相当なお金になりそう・・・。そのような思いに駆られたことはなかったのかと佐野さんに尋ねてみると、「高値で売れるかもしれんが、それを考えたことはないや」と言います。なぜなら、佐野さんにとってこの「切手アルバム」は、お父様との大切な思い出であり、お父様の形見だから(佐野さん、ステキ💕)。

佐野さんが大学2年生の頃、50歳という若さでこの世を去ったお父様。佐野さんは、お父様との別れと同時に、切手収集も止めてしまったそう。しかし大人になった佐野さんは、何度引越しても、この「切手アルバム」を手放すことはなく、常に近くに置いていたと言います。

「当時は、親父が買っている切手がすごく地味に見えて、どこが良いか全くわからなかった。(子どもだった)自分が買える安くてカラフルな切手の方が魅力的だった。でも、今回UNI-SIGHTの話がきて久々にこのアルバムを開いたら、親父の気持ちがわかった気がしたよ。当時の親父より、今の俺の方が歳上だから当たり前か(笑笑笑)」

佐野さんに、近年コレクションしているものがあるかと訊ねると「ゼロハリバートンのアタッシュケース」と迷わずに答えた佐野さん。この赤いアタッシュケースを持って六本木を颯爽と歩く佐野さんを見かけたNAKAMAも多いのではないでしょうか?その姿は佐野さんのトレードマークと言っても過言ではありません。1つのアタッシュケースを大事に使っているのかな???と筆者は勝手に妄想していました(笑)。しかし!仰天の新事実!実は、同じ型、同じ色でも、6つのアタッシュケースを使い分けているらしいのです!驚佐野さん、クレージー!

「休みの日には小さいサイズを持っていることが多いよ。あと、サイズは同じでも、持ち手や留金のデザインが違うものを日によって使い分けているんだよね」と笑う佐野さん。

さらにこの取材中に、佐野さんがゴールドのアタッシュケースも持っているという衝撃の事実も判明しました。愛社精神に溢れたUNIVAカラーのロナウジーニョサイン入りのゼロハリバートンは、大切に家に飾っているそうです。

400年前の茶碗に宿る、“日本の美”

UNIVA CAPITALグループのブランディング責任者である朝倉さんは、博識で趣味も幅広く、ファッションも個性的。そんな朝倉さんの「一点もの、逸品もの」は何なのか・・・。すると私のLINEに薄汚れた茶碗の写真が届きました。

朝倉さんが茶碗に魅せられた原体験は、小学生の頃まで遡ります。小学校の修学旅行で行った京都で、同級生たちが木刀やペナント、キーホルダーを買っている傍ら、朝倉少年は茶碗に魅せられ、お土産ものではなく箱入りの本格茶碗を買って帰ったとのこと。そして数十年が過ぎ、大人になった朝倉さんが本格的にお茶を習い始めた7年前、12世紀頃の韓国(当時の国名は、高麗)で作られた骨董茶碗に出会ったことで再び「茶碗愛❤️」に火がつきます。

コレクションしている茶碗は10個ほど。骨董が多いそうですが、それも朝倉さんのこだわりなの?

「意識的に骨董の茶碗をコレクションしているわけじゃないんだけど、結果として古いものが多くなっちゃった。現代の茶碗は、生活を成り立たせたり、便利にするためのものが多いんです。でも昔の茶碗は皇帝にあげるためとか、貴族に献上することを目的にしてつくっているので、かけているエネルギーの熱量も質も現代のものとは全く違うんですよ」

そんな朝倉さんの珠玉の一品は桃山時代(西暦1600年前後)につくられた「黒織部茶碗」。織部茶碗とは千利休の弟子だった古田織部がプロデュースしたもので、千利休の侘び寂びの世界観とはうってかわって、斬新で奇抜な形や文様を持っているのが特徴です。美濃(現在の岐阜県)で陶器を焼いていたのはたった50年と言われていて、織部茶碗は希少価値が高く、物によっては高級車が一台買えるほどの値段だそう・・・。

「確かに、傷がない完全な茶碗は安くても500万円はするけど、これは『呼継ぎ(よびつぎ)』といって、10個の破片をつないで一つの茶碗にしたものです。僕はこの茶碗を『十人十色』と名付けて、茶会やお茶の稽古、自宅(独服)で愛用しています」

この「呼継ぎ」こそが、朝倉さんが魅了された日本の美だと言います。室町時代頃から伝わる日本の修理技術である「金継ぎ」は知っている人も多いかもしれません。割れたり、欠けたりした陶器や磁器や、漆でつないで修理する日本が世界に誇る伝統的修理技法です。朝倉さんの「一点もの・逸品もの」の理由はこの“修理”にありました。

「西洋の絵画とか芸術的な磁器や陶器が破損した場合、観賞用の芸術作品なので、傷を出来るだけ見えないように“修復”します。でも日本では、“修復”ではなく“修理”をする。“修理”って何かっていうと、道具としてまた使えるものにすることで、そこには見た目以上に機能性が大事。でも直すことだけに留まらず、そこに美を見出す。傷をなかったことにするのではなく、傷を歴史として受け入れ、新たな調和を創造する。この日本の美意識を感じられる茶碗が、いいんだよー!」

この金継ぎや呼継ぎは、今や、世界中で注目されている日本を代表する美になりました。この修理の技術の源は、日本人が持つ「もったいないという気持ち」や「ものに対する愛着」だと思います。その想いが文化に根付き、歴史に残り、今や世界がその美しさに魅了されているのです。

Vickyさん、佐野さん、朝倉さん、この度は取材へのご協力ありがとうございました。

NAKAMAのみなさんの「一点もの、逸品もの」ありますか?
この企画は、UNI-SIGHTのシリーズ企画にしたい!と思っています。
編集部・JUANまで、ネタの提供お待ちしております!ドシドシお寄せくださいね。
連絡先:zheng_juan@univacap.com

2 COMMENTS

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“vol107-uni-square JPN” への2件のフィードバック

  1. Asakura @ UNIVA より:

    佐野さんのゼロハリバートン、
    同じ色ばかり、、、はっきり言って変態です!!!!笑

    • 佐野 より:

      ありがとう!この型はもう売って無いんよ、
      そして、こうして並べると壮観やな!笑
      コレクションは自己満足か、苦笑

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