UNI-SQUARE
UNIVA AWARDS 2023 Winner 小野百合香
「キキコミ™️」の開発&実装を短時間で実現

7月号のUNI SQUAREに登場するのは、UNIVA AWARDS 2023のWinner! UNIVA Gyro-n(以下、ジャイロン)の小野百合香さんです。小野さんの受賞は生成AIを利用したクチコミサポートツール「キキコミ™️」をわずか半年で開発し実装したこと。2023年内のリリースに間に合わせただけでなく、時代や顧客のニーズに柔軟かつ迅速に対応した高い技術力と実現力が高く評価されました。7月号では、小野さんの半年に及ぶ「キキコミ™️」ローンチまでの挑戦をNAKAMAの皆さんと一緒に振り返りたいと思います。
小野さん、この度は映えある受賞、おめでとうございます!
ウェブ開発の初挑戦でWinnerの栄冠を手に

ウェブアプリケーションを専門とするエンジニアの小野さんは、前職ではWindowsのソフトウェア開発をしていました。ウェブ開発の仕事がしたいと転職を決意し、縁あってジャイロンに入社したのが2年前。入社から1年半は、主にローカルSEO(MEO)支援ツールのバグを修正する仕事で経験と知識を積み、2023年春、「キキコミ™️」のプロダクト開発担当として小野さんに白羽の矢が立ったのです。
「ジャイロンは、地図検索でお店の情報をプロモートするマーケティング施策・ローカルSEO(MEO)を支援するツールを展開していましたが、クチコミ獲得への支援は提供できていませんでした。クチコミ支援のニーズが高まっていたことと、生成AIが急速に普及・発展しはじめたことで、ジャイロンでもこうした最新技術を活用したクチコミ獲得の支援ツールを実現しようという企画が持ち上がったのが2023年6月のことです」
「キキコミ™️」はお客様に回答してもらったアンケートの内容をもとに、生成AIを利用してクチコミ作成をサポートするプロダクトです。事業者にとって、集客やブランディングはもちろん、採用やスタッフのモチベーションアップにも効果的な「お客様のリアルな声」。しかし、そのクチコミ獲得には大きな壁が立ちはだかるといいます。
「『クチコミが集まらない』、『内容が薄い』、『悪いクチコミが目立つ』が事業者の悩みTOP3です。そこで生成AIを活用し、お客様の手間を削減しながら質の高いクチコミを獲得できるようにしたのが『キキコミ™️』です」
技術面の主要な部分を小野さんが考え構築したといいます。ウェブ開発がしたくて転職した小野さんにとっては絶好のチャンスでした。
「自ら技術選定も担当できる新規プロダクト開発は、私のキャリアの中で初でした。すごく楽しかったですし、UNIVA AWARDSもいただけて、本当に幸せです!」
そう微笑む小野さんですが、開発期間わずか半年で新製品をリリースすることに至るまで、たくさんの苦労がありました。
年内リリースを実現できた理由

そのひとつが2023年10月に導入されたステルスマーケティングの規制。つまり、消費者の判断を誤らせるような不誠実な方法で行われるクチコミは、景品表示法に違反する行為となることから、ステルスマーケティングに該当するクチコミ生成を回避するための機能も実装する必要が出てきたのです。さらに、法的な対策に必要な機能など、小野さんの仕事が次々と増えていく中、年内リリースはどのように実現できたのでしょう。
「リリースまで1ヶ月をきったあたりで、このままではマズい!と思いました(笑)。私だけでは間に合わないことをチームが理解してくれ、新たにエンジニア2名がジョインしてくれることになりました。間に合ったのはエンジニアの高い技術力のおかげです。また、機能の絞り込みも予定通りリリースできた大きな要因です。開発当初から最低限の機能を目指していましたが、リリース日が具体的に決まった時点でさらに実装する機能を絞り込みました」
こうしてジャイロンの開発チームと営業チームが一丸となって「キキコミ™️」実装を年内にリリースすることに成功しました。それだけではありません。目の前の期日を大切にしながら、本質的な目的を見失うことなく将来を見据えた施策こそがUNIVA AWARDSのWinnerに選ばれた理由なのです。
将来を見据えた確かな目

「今回、アンケート作成機能を独自で開発したんです。“年内のリリース”というハードルを考えたら市場にある有料ツールを使い時間短縮する選択肢もあったのですが、将来的にお客様のニーズに柔軟かつ迅速に対応することを優先し、独自実装に決めたんです。この決断は、とても大きかったと思います。今後、将来の市場の動向や営業チームの新たな要望にもスムーズに適応できる土台を築くことができました」
独自開発の他にも「キキコミ™️」独自の質問項目が増えても対応できるようにデータベース設計に拡張性を持たせたことや、UIを作成するためのツールを新しいものにアップデートするなど、さまざまな工夫をこらした小野さん。
過去に得た技術や知識、経験をフル活用し、チームの協力を仰ぎながら「キキコミ™️」は予定通りにリリースされました。現在、50店舗を展開する企業など、70件の導入実績を持ちます。今後1,000店舗規模の企業の導入も予定されており、「キキコミ™️」のさらなる成長が見込まれています。
AIとエンジニアが共創するには

「キキコミ™️」リリース以降の小野さんの仕事は?
「今も『キキコミ™️』の改善作業が主な仕事です。同じようなクチコミにならずにさまざまなクチコミが形成されるよう修正を入れています。具体的には質問にランダム性を持たせることが今の最優先。それ以外は、バグの緊急対応などもしていますね」
小野さんはフルリモートだとお聞きしましたが、どんな毎日を過ごしているんですか?
「そうなんです!実は私は熊本県熊本市に住んでいて、完全フルリモートです。出社するのは年に一度、12月の忘年会の時だけ(笑)。なので、今年入社したNAKAMAには、まだ直接ご挨拶ができていません。すいません(汗)。私は朝方なので、8時半〜9時くらいに仕事を始めて、17時半〜18時くらいが終業です。お休みの日は、近くにある美味しい飲食店を開拓しています。この前は、美味しい水炊きのお店を見つけました」

小野さんにとってジャイロンはどんな会社ですか?
「フルリモートの私にとっても挑戦しやすい環境です。たとえ失敗しても次につながるようなアドバイスをくれますし、なんでも相談しやすい風土も魅力です。それから、エンジニアの皆さんの出身はニュージーランドや台湾、韓国などグローバルな人材で、熊本では会えない人ばかりなので、とても刺激的です」
AIについての小野さんの見解も教えてください。
「AI はなくてはならない存在です。今回の仕事でもChatGTPが大活躍しました。書いたコードを入力して『もっとよくするにはどうしたらいい?』とChatGTPに聞きながら仕事していました(笑)少し前までは嘘を教えられることもあったけど、最近は精度もあがっていて、かなり勉強になっています」
AIに仕事を奪われるという怖さはありませんか?
「どんなにAIが進化しても、それを管理する人間は必ず必要だと思います。AIに奪われる側ではなく、AIを使う側に立ち回れるように努力するだけです。少し前に機械学習に興味を持っていた頃、難しい専門書を読んだり、高いサーバー代がかかったりしていました。でも今では手軽にアクセスできますよね。これを活用しない手はないし、そうしなければどんどん時代に取り残されてしまうと思います」

最後に、今後の目標を教えてください。
「エンジニアとして『キキコミ™️』をよりよいサービスに進化させます。プライベートでは、新しいプログラミング技術の勉強をして、独自のアプリを作ってローンチしたいです。具体的なアイデアはまだありませんが、生成AIを組合せて、みんなを笑顔にする役に立つアプリを開発したいです!」
小野さん、ありがとうございました。
そして、おめでとうございます。益々のご活躍を楽しみにしています!