UNI-SQUARE
SHINING STAR 2025
“未来を変える挑戦”は、すでに始まっています。

前号では、UNIVA AWARDS 2025 最優秀賞を受賞した皆さんをご紹介しました。圧倒的な成果の裏側には、それぞれの会社やチームが積み重ねてきた挑戦と進化がありました。そして今号、そして次号では、「Shining Star」に選ばれた皆さんをご紹介します。
Shining Starは、UNIVA AWARDS 2025のトップ10として選出され、FINAL CONTESTを通じて高く評価された個人・チームに贈られる賞です。今回選ばれた皆さんに共通しているのは、単に成果を出しただけではないということです。「前例がない」「難しい」「当たり前になっている」——そんな壁に対し、立ち止まるのではなく、“本当に未来につながるのか”を問い続けてきました。
紙媒体の価値を再定義した挑戦。
地域の信頼を武器に市場を切り拓いた挑戦。
“使われる仕組み”を生み出した挑戦。
そして、会社の根幹を支える基盤を再構築した挑戦。
その一つひとつには、UNIVAらしい「未来を創る意思」が込められています。
今号では、4名/チームのShining Starをご紹介します。
SHINING STAR 2025
株式会社ナチュラリープラス
碇由美子さん
“紙はもう古い”ではなく、
“紙だから届く価値”を問い直しました。
時代はデジタルへ移行しています。紙媒体の縮小は、世の中全体の流れでもあります。そんな中、20年以上続くナチュラリープラスの会報誌『Frais〈フレ〉』も、大きな転換点を迎えていました。
毎月発行される誌面には、製品情報だけでなく、健康・美容・ライフスタイル、ビジネス活用のヒントまで、多彩な情報が詰め込まれています。長年、会員の皆さまと会社をつなぐ“接点”として親しまれてきた一方で、年間制作費は約3,100万円。アプリ『CONPUS』の普及もあり、「Web移行」という選択肢も現実味を帯びていました。
しかし碇由美子さんは、単純なデジタル化を選びませんでした。本当に問うべきなのは、「紙をなくせるか」ではなく、「会員の皆さまにとって何が価値なのか」だと考えたからです。そこでまず着手したのが、会報誌『フレ』の“存在価値”を数字で可視化することでした。
プレゼント応募数や会員の皆さまから寄せられる意見数を分析した結果、反響率は10年前の約0.27%から0.5%へ上昇。一般的なポスティングを大きく上回る水準であり、“読まれている紙媒体”であることが明確になりました。
さらに読者の声を掘り下げると、『フレ』は単なる読み物ではなく、「ビジネス現場で活用されるツール」へ進化していました。製品特集をそのまま紹介資料として使う。誌面のトーク例をセミナーで活用する。「この冊子を配ってナチュラリープラスを知ってほしい」という声も届いていました。
だからこそ碇さんは、“なくす”のではなく、“再定義する”道を選びました。2026年からは隔月発行へ変更。品質と利便性を維持しながら、年間約1,500万円のコスト削減を実現する体制を構築しました。
しかし挑戦は、それだけでは終わりません。過去の人気特集を再編集した『Frais特別版』を企画。ヘルスケア版、ビューティケア版を制作し、誌面構成や組み立ての多くを内製化。さらに事前受注生産方式を導入することで、在庫リスクを抑えながら販売を開始しました。
結果、累計販売数は24,622冊。
売上は約670万円、粗利率は85%超を記録しました。
特に印象的だったのは、「どう届けるか」まで徹底的に考え抜いた点です。第一弾では送料を抑えるため、社内スタッフに梱包・発送の協力を依頼。その後、注文増加による負荷を受け、第二弾では物流体制を見直し、品質とスピードを両立しました。
単なるコスト削減でも、単なる販促でもありません。
“手元に届く価値”を最後まで諦めなかったのです。
デジタル時代だからこそ、人の手に届くものがあります。
碇さんの挑戦は、会報誌の未来だけでなく、「人と人をつなぐコミュニケーションとは何か」を改めて問い直す取り組みでした。
碇さんのプレゼンはこちら:https://www.youtube.com/watch?v=onr-oBbHgCs
SHINING STAR 2025
ユニヴァ・エナジー
岡山沙由梨さん
豪雪地帯で、常識を逆転させました。
ニセコから始まった、“勝てる再エネ戦略”です。
「ニセコでは難しい。」それが、太陽光発電に対する地域の常識でした。豪雪地帯。厳しい景観条例。施工条件の難しさ。さらに、大手企業も参入する競争市場。再エネ事業を拡大するには、決して簡単な環境ではありませんでした。
しかし岡山沙由梨さんは、その“難しさ”そのものに可能性を見出していました。
2024年10月。岡山さんは、ニセコ町初となる「垂直型太陽光発電設備」の導入に着手します。通常の屋根設置とは異なり、豪雪や景観への配慮が求められる特殊仕様。
前例も少なく、地域内での認知も十分ではありませんでした。それでも、まず結果を出すことにこだわりました。施工後、その実績は地域内で大きな注目を集めます。特に行政の企画環境課、そして地元インフラ企業である牧野工業から高い評価を獲得したことが、その後の展開を大きく変えていきました。
岡山さんが築いたのは、単なる営業関係ではありません。
「この人なら任せられる」という信頼でした。
その信頼を起点に、案件は次々と連鎖していきます。
ニセコ町役場。
学校給食センター。
本間商店事業場。
地元企業との協業案件——。
結果として、ニセコ町内に設置された太陽光設備全5件を担当。総受注額は約5,000万円に達しました。特に象徴的だったのが、学校給食センター案件のプロポーザルです。競合には大手企業エア・ウォーター社も参加していました。
通常であれば、価格や規模で優位に立つのは大手側です。しかし岡山さんは、地元企業であり、今回の一連のニセコ町での垂直型太陽光発電設備導入の第一号である牧野工業社長にプレゼン同席を依頼。実際に施工した垂直型太陽光の成果を、「地域のリアルな声」として届けました。
その結果、大手競合を抑えて採択を獲得しました。これは単なる営業力ではありません。地域の信頼を、自社の競争力へ変えた瞬間でした。さらに今回の成果は、単発案件に留まりません。豪雪地帯や厳しい景観規制という“参入障壁”を逆に活用し、高付加価値型案件として成立させたことで、利益率42.5%という高収益モデルも実現しました。当然、実績のない土地での施工にあたってはノースエナジーの施工担当の創意工夫・自社の営業部内のフォロー体制があっての成果でした。全員で挑戦し、常識を覆しました。
難しい市場だからこそ、差別化できる。
岡山さんは、その可能性をニセコで証明したのです。
岡山さんのプレゼンはこちら:https://www.youtube.com/watch?v=2NTx8Ej9GoA
SHINING STAR 2025
ナチュラリープラス
カチックチェッカーチーム2億円事業のビジネスコミュニケーションツール!
"貸すだけ"では終わらない"使ってもらう"アプローチ
在庫は、持っているだけでは価値になりません。ナチュラリープラス唯一のレンタル事業「カチックチェッカー」は、その現実と向き合うところから始まりました。
2020年。田嶋社長の「スマホ一台でビジネスが完結する」という構想のもと、わずか70台からスタートしたレンタル事業です。体内のカロテノイド量を“見える化”できる測定機器として注目を集め、導入台数は徐々に増加していきました。
しかし一方で、希望者への貸し出しが一巡すると、約100台が滞留在庫となる課題も生まれていました。どうすれば、“借りる”だけで終わらず、“成果につながるツール”になるのか。カチックチェッカーチームは、その本質を徹底的に考え抜きました。
初月無料キャンペーン。製品とのセット提案。保証金ゼロプラン。会員の皆さまが「まず使ってみる」ハードルを下げながら、現場での活用方法も同時に設計していきました。特に大きな転機となったのが、2025年に実施した「ビジネス応援キャンペーン」です。
この施策は単なる販促ではありません。“新規登録獲得につながる導線”そのものをパッケージ化した取り組みでした。測定による興味喚起。イントロダクションブックによる理解促進。さらに『スーパー・ルテイン ミルトプラス』のサンプル体験。
そして、2回目の測定へ自然につなげる継続導線——。「測る」から「伝える」へ。さらに「継続関係」へ。ビジネス現場で本当に使われる流れを、一つの仕組みとして設計したのです。
結果、想定50件に対し、94件の申込みを獲得。月間契約台数は418台へ到達し、過去最高を更新しました。さらに注目すべきは、その後でした。キャンペーン利用者の61.7%の組織で新規登録数が増加。契約者本人からの紹介数も37.2%増加しました。つまり、カチックチェッカーは単なるレンタル機器ではなく、“人と人をつなぐ営業ツール”として機能し始めていたのです。
そしてこの事業は、経営面でも大きな成果を生みました。2022年には導入費用約5,600万円を回収。2025年6月には累計売上2億円を突破。ライセンス費用を差し引いても、約1.8億円の粗利を創出しました。しかも、ボーナス払い出しに左右されにくい、安定的なサブスクリプション型収益です。
しかし、この取り組みの本当の価値は数字だけではありません。会社と会員の皆さま。会員の皆さまと新規顧客。その間にある“コミュニケーション”を支える仕組みを作ったことです。カチックチェッカーチームが生み出したのは、単なるレンタル事業ではなく、「成果につながる体験」そのものでした。
カチックチェッカーチームのプレゼンはこちら:https://www.youtube.com/watch?v=pWLyJPsnBYY
SHINING STAR 2025
ユニヴァ・ペイキャスト
ファイナンス部チーム
“合っているはず”を、疑い続けました。
会社の未来を支える、“見えない基盤”の再構築です
決済会社にとって、「顧客預り金」は単なる数字ではありません。加盟店からお預かりしている大切な資金。つまり、“信頼そのもの”です。
ユニヴァ・ペイキャストでは長年、その顧客預り金について課題を抱えていました。会計上の残高と、決済・精算データから算出した理論残高が一致しない。本来一致しているべき数字に差異が存在していたのです。しかも、その差異は拡大傾向にありました。
2023年9月時点では、前回調査からさらに約2億円差異が増加。事業が拡大する中で、この問題を放置することは、将来的な監査対応や金融事業展開において大きなリスクになり得ました。しかし問題は、原因が見えないことでした。
アクワイアラーからの未入金なのか。会計処理なのか。システムなのか。何百万件にも及ぶ取引の中で、どこにズレが生じているのか誰にも分からない状態だったのです。そこでファイナンス部チームが取り組んだのは、「見えないものを見える化する」ことでした。
まず、サービスごとに補助科目を設定し、顧客預り金を細分化。さらに返金、手数料、精算など出金内容も分類し直し、残高変動の理由を追跡できる構造へ再設計しました。その上で、本格的な決済リコンサイルへ着手します。
毎月約750件に及ぶ海外PSP入金データ。10万件以上のトランザクション。決済金額、返金、手数料、調整金——。一件ずつ、地道に確認を積み重ねていきました。その過程で発見されたのは、これまで表面化していなかった数々の問題です。
会計仕訳ミス。決済システム不具合。社内テスト決済のキャンセル漏れ。チャージバック処理漏れ——。つまり今回の取り組みは、単なる数字合わせではありません。“会社の基盤そのもの”を見直すプロジェクトでした。
結果として、会計残高と理論残高は毎月ほぼ一致する状態を実現。さらに、「なぜ一致しているのか」まで説明できる管理体制が構築されました。これは監査対応の改善だけを意味しません。将来的な金融ライセンス取得。新サービス展開。そして、より大きな金融事業への進化。その土台が整ったということでもあります。
表からは見えにくい。ですが、誰かがやらなければならない。
ファイナンス部チームが向き合ったのは、“未来へ進むために必要な信頼”そのものでした。
ファイナンス部チームのプレゼンはこちら:https://www.youtube.com/watch?v=2FAgaU9R8-M