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大丈夫だ!死にゃあしねぇ!

コロナ禍もようやく終息したのであろう。
この記事が配信されるころには5類感染症に指定され、目に見える景色もコロナ禍とは確実に変化していることを期待したい。

1986年の創業からZYXは幾度もの社会禍に翻弄されてきた。
創業してすぐの昭和天皇崩御、バブル経済の崩壊、阪神大震災、ニューヨークテロ、リーマンショック、東日本大震災、いずれも目の前の受注済みの仕事が泡と化し、洒落にならない売上減に見舞われた。しかし7回目のコロナ禍は本当にきつかった。過去6回の激震はほどなく収まり上を向いて歩こうと自ら鼓舞できた。今回のコロナ禍は終わりが見えずほぼ3年にわたりダメージを受け続けた。

何度だって立ち上がってきた。不安や孤独を終わらせるために多くの人々の力を借りた。
NAKAMAと自らに唱え続けた言葉がある。
「大丈夫だ!死にゃあしねえ!」

26歳の時からパニック障害とともに生きてきた。当時はまだ病名自体が存在しなく、不安神経症や、過呼吸症候群とか診断されていた。秋葉原で仕事の打ち上げの帰り、突如心拍数が急上昇し、あっという間にドラムロール状態になり10秒後には死んでしまうのではないかという圧倒的な恐怖に襲われ、パニック状態に陥った。

まだ携帯電話が普及する前、公衆電話ボックスに這うように入り、生まれて初めて緊急用のボタンを押して救急車を呼んだ。救急病棟に担ぎ込まれ心電図をとり、心エコーの検査受けた。結果は頻脈、ただ鼓動が早いだけ。過労や寝不足が原因なのではと。冗談じゃないと思った。あの経験したことのない息苦しさと死が襲い掛かってくる恐怖。そんな過労や寝不足なんてもので片付けられたらたまらない。それでも機能的な障害はみつからない。30年以上こんな発作が時に頻繁に、時に数カ月ぶりに見舞われた。

自分で救急車を呼んだことも5~6回、駅の介護室に車椅子で運ばれたのは多々ある。
一度急行電車で次の駅まで時間がかかり、不安に耐え切れず隣に座っていたおばさんに手を握ってくれと頼んだことがある。行動だけ見ると単なる変態だが、真っ青な顔と紫の唇をみて、おばさんの方がパニック気味に手を握り締めてくれた。

心療内科なるものができ始め、インターネットで病気のこと検索できるようになり、どうやらパニック障害では死なない、いや死ねないという事が分かった。それでも発作とともに襲来する死の恐怖に変わりはない。
呪文のように唱え続ける。
「大丈夫だ!死にゃあしねぇ!」
人生において誰かが死んだり、自らが死に瀕しない限り、ほとんどの事はやり直しができる。
仕事に失敗した、会社に損害を与えた。
誰か死んだか?誰も死んでない。じゃあ大丈夫だ。
心配するな!やり直せばいい。死んで花実など咲くものかよ。
だから何度でも立ち上がれる。
強く願って未来を手に入れる。

ZYX史上過去最悪の社会禍を終えようとしている今、会社はSecure Zoneであるべきだと思うようになった。仕事を戦争に例えるつもりはないが、社外での打ち合わせや制作ごとで消耗した心と体に英気を養い、孤独と不安を解消する安全地帯であってほしい。それはぬるま湯であることとは全く違う。信頼と連帯の空気に包まれ、「大丈夫だ!死にゃあしねーよ。」と言い合えるNAKAMAで構成される攻撃を受けることない非武装地帯だ。

コロナ禍、ZYXでもテレワークを推奨したがそれでもなんとなく出社してきてしまうNAKAMA。もちろんオレも。
この3年間ZYXでは一人のNAKAMAも去っていない。
かといって、スクラム組んで一致団結したなんて青臭いこともなかった。
会社の業績云々よりもこの事実をみんなで胸を張りたい。
ZYXのNAKAMA諸君!オレは君たちと働けることを誇りに思うよ。
これからも社会禍は起きるかもしれない。
その時も呪文の言葉を唱え続ける。
「大丈夫だよ。人が死ななきゃOKだ!」

ちなみに26歳で初めてパニック発作を起こし救急車で搬送される中、死を意識し始めたオレの頭をよぎったのは、当時実家暮らしをしていた寝室のベッドの下の親には見られたくない秘蔵品をどうしようということだった。(笑)
所詮オレの人生なんかそんなもんだ!

株式会社ジークス 代表取締役
中谷 文明

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“vol113-message JPN” への1件のフィードバック

  1. 朝倉@UNIVA より:

    中谷さん。

    楽しく、魂のこもった文章をありがとうございました!
    いや〜ぁ、、、楽しく読ましてもらいました。

    以前、トライアスロンの日本初のプロ選手と
    お寿司に行った際、彼がこんな話をしてくれました。

    プロである以上、追い込まないといけない。
    自分を追い込んだとき、体の弱い部分が故障するだけ。
    (体の強い部分は故障せず、平気)
    したがって、ケガをしない程度の強度でしか
    練習や試合をしていないなら、プロには一生なれない。
    そして、そのケガや故障とどう付き合っていくか、管理していくか?が重要になる。
    自分のメンタルと付き合い、向き合ってきた中谷さんの27年には
    ただ、ただ、尊敬しかないです。

    最後に、、、

    >当時実家暮らしをしていた寝室のベッドの下の親には見られたくない秘蔵品をどうしよう

    それがなんだったのか?気になります。
    NAKAMAにだけ、最後に、こっそり教えていただけますか?笑笑笑。

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