UNI-SQUARE
危機を救い、未来を創る
「共創」が生んだストーリー

11月号のUNI-SQUAREはUNIVA広州(以下、UGT)とユニヴァ・ペイキャスト(UPC)が生んだ「共創」の事例をご紹介します。私たちUNIVAグループは、グループ全体の価値を共に創り上げていくことで、グループ全体の企業価値を向上し収益拡大を目指しています。今回、UGTがUPCにクライアントを紹介したことから始まった「共創」のストーリーは、0が1を生み、1が100になり、さらに無限の可能性という「未来」を創り上げました。そのサクセスストーリーをUGTの根本さん、UPCの朴さんにお聞きしました。
根本さん、朴さん、この度はありがとうございました。
UGT 取締役 根本 礼史(ねもと れいじ)
UPC ソリューション営業部 朴 宇星(Piao Yu Xing)
「共創」が存続の危機を救う

根本さん
今回の「共創」の事例は、UGTが“中国のShopify”と言われる越境eコマースのプラットフォーム「Shoplus」をUPCに紹介し、見事成約に至ったケース。「Shoplus」は現在、世界230以上の国と地域をカバーし、顧客数は4億人以上。その年間GMV(流通取引総額)は20億人民元(約400億円)を超え、10万ショップ以上を有しています。この数字を聞いたNAKAMAの皆さんには、この案件がUGTとUPCにとってどんなに大きなものかお分かりいただけたかと思います。そしてUGTにとってはこの案件をなんとしても成功させなくてはならない理由がありました。
根本「実は主力商品であるIZUMIOの製造をしていた熊本工場が閉鎖され、去年の10月からIZUMIOの販売が出来なくなってしまったんです。売上の大部分を失ったUGTは新たなビジネスを立ち上げなくては、存続すら危うい状態に」
根本さんは2023年の10月以降、異業種交流会や中国国内のビジネス協会の会合等に積極的に参加し、中国のビジネスのトレンドを探ります。そこで得た情報をきっかけに、2023年10月に不動産セミナーを香港で開催。そこから繋がった案件から、Shoplusの李社長とのご縁にもつながりました。当時、李社長は日本の決済代行会社を探していたそう。
根本「李社長を紹介してくれたのは、僕の8年来の知り合いの中国人のIT会社の役員の方でした。UGTの危機を知り、どうにか助けてくれようと、当時決済代行会社を探していた李社長を紹介してくれました。李社長に信用して貰え、UPCさんとのプロジェクトに繋がったのも、この不動産の動きなどで、UGTとして色々なコネクションがあると思っていただいたからです。既存のビジネスだけではない新たな視点やチャレンジが、危機的状況から脱するきっかけになったことは間違いありません」
2024年1月19日Shoplusの李社長と根本さんが面談し、1月31日にはShoplusとUPCとUGTの3社で初の打合せが実現。根本さんは初めから「共創」の意識はあったんでしょうか。
根本「もちろん!UPCに決めてもらって、UNIVAグループ内で価値を高め合うことが理想ということは最初からずっと思っていました。Shoplus側の決済代行会社選定における条件をUPCはクリアしていましたし、李社長もUPCの技術力の高さを評価していました。ただ、2024年3月にスタートしたいという李社長の要望が叶えられるかが一番のネックでした。実は、中国のビジネスにおけるスピード感は日本とは比べ物にならないくらい速いんです。過去には、日中間のスピード感の違いからビジネスが成立しなかったこともありました。今回も、このスピード感の違いが明暗を分けるのではと懸念していました」
チャレンジ精神と粘り強さ、最後は火事場の馬鹿力

左から朴さん、李社長、根本さん
UPCとShoplusの商談が始まった後も、根本さんは両社のサポートに入り、両社の考え方や、日本・中国両国企業のビジネスの志向性等を粘り強く説明したと言います。
根本「中国でのビジネスの経験値や、中国人の考え方等の理解が深まっていたことで、今回のプロジェクトのサポート部分の大きな武器になりました。そして今回のプロジェクトは、担当である朴さんの尽力なしでは成約には至りませんでした」
朴さんはUPCのソリューション営業部でアクワイアリングと呼ばれる、加盟店の管理を主とした業務を担当しています。そんな朴さんに課せられた使命は本プロジェクトの成約と遂行でした。しかし、多くの日本の決済代行会社は中国企業に対し「詐欺が頻繁に行われるのではないか」という偏見がありビジネスを断るケースが多いと言います。UPCの場合はどうだったのでしょうか。
朴「私は中国人ですし、前職で中国企業と仕事したこともあります。なので、“中国企業だから”という偏見はありませんでした。ただ、Shoplusは日本ではまだ知名度が低いので、この仕事を成約するために社内の調整が必要でした。まずは社内の各部署から課題や不安点などを洗い出すことに注力しました」
そして一番の難関は、根本さんも言及していた日中間のスピード感の差でした。朴さんはこの難題をどう解決し、成約することができたのでしょうか。
朴「今も解決したとは言えませんし、一生解決しないかもしれません。例えば日本は、『いったん持ち帰って検討し、改めてご連絡します』と言った場合、早くても2、3日、長い場合は1週間ほど時間がかかりますよね。でも中国の場合『確認します』は数時間の意味合いです。遅くても24時間以内。このギャップを短期間で完全に埋めることは不可能です。ただ、自分が想定できる質問は事前に確認しておくという対策をとりました。また、想定外の質問が来た時のために、事前に社長や上司を巻き込んで、各部署に早めに動いていただくようプッシュしたり、スピード感を埋める努力をしました。それでも、まだまだ中国のスピードには敵いません。一生のタスクですね(笑)」
そんな根本さんの献身的なサポートと、朴さんをはじめUPC全社の努力の甲斐もあり、わずか2ヶ月半でサービス開始にこぎつけることに成功!現在、37店舗の決済代行をしており、4月は約2億だった売上げが、8月には5倍の10億円を達成!近々さらに60店舗が加わる予定です。
根本「何度か危機的状況に追い込まれましたが、成約できたのはUPCさんの多大なる協力のおかげです。今回のプロジェクトでは、チャレンジ精神と粘り強さが最終的に良い結果をもたらしたのだと思います。UGTにとっては、もう後がない状況だったので、本当に死に物狂いで、最後は火事場の馬鹿力を発揮した感じです(笑)UPCさん、本当にありがとうございました!」
新たな課題、新たな事業

現在はどのようなことに取り組んでいるんでしょうか。
朴「現在は決済の成功率をあげることが課題です。決済を処理するためには、データを処理する別の会社を経由します。しかし、海外の決済だと『不正利用』だと判断されて、決済が失敗するケースが増えているんです。それを解決するために、様々な施策を打っているところです。その一つがデータを処理する会社をアメリカの企業に変更すること。消費者の8割がアメリカなので、この商談がうまくいけば、決済の成功率を上げられると考えています。」
根本さんはいかがですか?
根本「このプロジェクトが、現在UGTの売上の8割を占めています。さらにUPCでの決済するShoplus経由の決済額は毎月100万ドルレベルで増加しており、李社長も来年は1億ドル、3年後には3-5億ドルレベルにまで決済金額を引き上げたいと言ってくれています。それを実現するためにも、UPCの成功事例をベースに、中国企業からの事業案件を起案出来る中国エージェント企業になれればと考えています。そのためにも、社内の体制や人材育成が急務ですね」
Shoplus経由でUPCの決済サービスを使う為には、日本に会社を設立する必要があります。その会社設立や銀行口座開設等の業務を、UGTのパートナーの行政書士、司法書士事務所と連携をして行っていくとのこと。またそれに付随して、UGTのパートナーの不動産会社経由の日本の不動産物件紹介や、日本の商品の仕入れ先紹介等も、先々計画しているそうです。UGTに新たな未来が生まれています。そして、UPCにも新たな動きが!
朴「今回のプロジェクトは、本当にチャレンジングでした。一つの仕事にこれほどまでに深く関わったことはなかったように感じます。その甲斐もあって、このプロジェクトが成約してすぐに、Shoplusと似たような問合せがあったんです。Shoplusの経験のおかげで、対応力、スピード感、どれも格段にあがっています。この案件も必ず成功させたいと思っています」
現在も、毎日李社長やShoplusメンバーのWeChatで対応に追われている中、新たな案件も成約間近だという朴さん!素晴らしいですね。
UGT、UPCの益々の活躍を楽しみにしています。
根本さん、朴さん、この度はありがとうございました。